フローリングの
豆知識

近年の床暖房の普及には著しいものがあり、住宅着工物件の約4割が床暖房を採用していると言われています。床暖房の優れた点は、「温湿度環境」ばかりでなく、「安全性」といえます。

温湿度環境:空気を暖めるのではなく、床面を暖めるので人が不快に感じるコールドドラフトを発生させず、「頭寒足熱」の環境をつくります。また、空気を乾燥させず、結露の発生を押さえることができます。

安全性:石油ストーブのように室内で火を使わないので火災などに対して安全です。
また空気を汚したり、乾燥させないので健康的です。
そこで気になるコストについては、今日の普及のおかげで、イニシャルコストもかなり下がってきています。


床暖房の種類

床暖房用パネルとしては、温水マット・根太間温水マット・ハードパネル・コンクリート埋め込み・フローリング一体型など、住宅の建築様式やニーズに合わせて、さまざまなものがあります。

仕上げ材の種類

仕上げ材は、フローリング・カーぺット・コルク・畳・クッションフロア・タイルなどに対応できます。


木質フローリング

住宅で、もはや定番となったフローリング。カーペットに比べても、ダニや埃の発生は格段に少ないのも事実です。床を暖めますので、床暖房用のフローリング材とする必要があります。これは、床材の温湿度変化による「そり」や「ふくれ」、「隙間」が生じるのを防ぐためです。
しかし、巷に出回っている床暖房対応品の中には、耐久試験を行わず販売しているものが多くあります。床暖房を扱っているガス会社などの床仕上げ材カタログから選択するのが良いでしょう。(耐久試験結果に基づいて対応品となっています)。

また、床暖房用のフローリング材のほとんどは、合板の上に薄くスライスした木のシートを貼り付けた、いわゆる複合フローリング材というものとなります。
しかし、この床材は、長年使っていくと表層がはがれたり、下地が見えたりするので、耐久性や美観保持の面で問題を残すものです。ですから、ムク材のフローリングをおすすめします。

しかも、シックハウスなど健康に留意される自然派志向の方には、たとえムク材であっても、フィンガージョイントなどの接着剤を使用したフローリングはおすすめできません。特に小さなお子さんがおられる家では、その違いは明らかです。
少しコストをかければ、将来床の貼り替えが不要になりますので、長期的視点からはムク材、しかも一枚板の自然塗装品の方がかえってローコストの家になるはずです。